五月病について
五月病とは、特に5月の連休後に発症しやすい心身の不調を指します。4月の就職、異動、昇進、転居などで新しい環境に適応する際に感じるストレスが誘引となり、意欲の低下、食欲の低下、不眠、気分の落ち込みなどみられます。業務の集中力低下や勤怠不良がみられることもあり、休職や退職につながることもあります。
五月病は、医学的に正式な病名ではありません。医学的な診断としては、適応障害、うつ状態、うつ病などに該当する可能性があります。几帳面で責任感が強い人、環境変化に馴染むのが難しい人が発症しやすいと言われています。
予防策としては、趣味や運動を積極的に取り入れること、同じ状況にいる人々との交流、規則正しい生活リズムの維持などが効果的です。
精神的な症状が2週間以上続いて、業務や日常生活に支障がある場合は精神科・心療内科の診察を受けることをおすすめします。(精神科と心療内科には明確な区別はありませんので、どちらの科を受診しても大丈夫です。)食欲の低下や身体的な不調がある場合は、まずは、内科などのかかりつけの医師の診察を受けましょう。身体的な病気が除外されても体調不良の原因が分からなかった場合は、五月病のような精神的な病気の可能性がありますので、精神科・心療内科の受診も検討してください。
参考資料
「「五月病」かも… 注意すべきポイントは?」NHK
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20250512/k10014803331000.html
「それ、五月病かもしれません!」済生会病院
https://www.saiseikai.or.jp/medical/column/may_blues/