インフルエンザについて
今シーズンは例年よりも早くインフルエンザの感染者数が増加し、9月28日までの1週間で流行開始の目安とされる「1」を超えたことから、厚生労働省は全国的な流行期に入ったと発表しました。
インフルエンザは、38℃以上の発熱、頭痛、関節痛、筋肉痛、全身の倦怠感などの症状が比較的急速に現れます。小児ではまれに急性脳症を、高齢者や免疫力が低下している方では肺炎を引き起こすことがあり、一般的な風邪よりも重症化する可能性があります。
厚生労働省は、手洗いやマスクの適切な着用など基本的な感染対策の徹底に加え、ワクチン接種の検討を呼びかけています。 インフルエンザの主な感染経路は「飛沫感染」と「接触感染」です。
飛沫感染:感染者の咳やくしゃみに含まれるウイルスを吸い込むことで感染します。予防には、咳やくしゃみが他人に直接かからないよう、マスクやティッシュで口と鼻を覆う「咳エチケット」が有効です。
接触感染:ウイルスが付着した手で目・口・鼻を触ることで感染します。予防には、こまめな手洗いや消毒が効果的です。
職場などでの感染予防のポイントは以下の通りです。
【従業員の取組】
・こまめな手洗いを心がけましょう。流水と石けんで15秒以上洗い、水分をしっかり拭き取ります。手洗いが難しい場合は、アルコール(エタノール等60~80%含有)の手指消毒剤も有効です。
・手に付着したウイルスが体内に入らないよう、顔(目・口・鼻)を触らないようにしましょう。
・咳やくしゃみなどの症状がある人と接触した場合は、手洗いなどを徹底しましょう。
・咳やくしゃみが出るときは、マスクなどで口や鼻を覆う「咳エチケット」を心がけましょう。
・免疫力を維持するために、十分な睡眠と休養、バランスの良い食事、適度の水分補給を心がけましょう。
・室内の換気と適度な加湿も有効です。
・インフルエンザワクチンの接種(発病予防効果:50~60%、死亡予防効果:高齢者で最大82%)も検討しましょう。
【マスクの正しい着脱方法】
・口と鼻の両方をしっかり覆い、ゴムひもを耳にかけて隙間ができないよう調整します。
・外す際はマスクの表面に触れず、ゴムひもだけを持って外します。マスクは1日1枚を目安に交換しましょう。
【事業者の取組】
・手指消毒薬、石けん、ペーパータオルなど、感染予防に必要な備品を設置し、衛生状態を保ちましょう。消毒薬の使用期限にも注意が必要です。
【出勤停止期間】
また、職場内での感染拡大を防ぐために、学校保健安全法の「出席停止期間の基準」に準じて、「発症後5日間が経過し、かつ解熱後2日間」(発熱日は0日目として、翌日から数えて5日間経過し、かつ解熱した翌日から2日間)を出勤停止期間と定めている職場もあります。インフルエンザに罹患した場合は、主治医に出勤を控える期間を確認し、職場に相談してください。
参考資料
厚生労働省 インフルエンザQ&A
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou01/qa.html
東京都感染症情報センター インフルエンザ流行状況
http://idsc.tokyo-eiken.go.jp/diseases/flu/flu/